会社の周年記念と経営ビジョンをリンクさせてはいかがでしょうか?part2

会社の周年記念と経営ビジョンをリンクさせてはいかがでしょうか?シリーズ  part1 | part2 | part3

パート1の執筆から随分月日が経ってしまいました。お許しください。周年記念と経営ビジョンのリンクのご提案について続編を書きたいと思います。

経営ビジョンを説明する前に、まず会社の目的である経営理念について解説をする必要があります。ちょっと回りくどいかもしれませんが重要なところなのでご辛抱いただきお読みいただけると幸いです。

1.経営理念とは

経営理念というのは、経営者としての責任と覚悟がしっかりできた段階で、経営者自身が持つ思いを社内外に発信する会社が存在する目的(会社の方向性)といわれます。覚悟と責任とは生半可なものではありません。大変重いものです。どの会社・団体にも、従業員に対する責任、お客様や取引先、そして会社が所在する地域に対して責任があります。会社のステークホルダーに対する責任を十分把握した上で、経営しようという覚悟を決めるのです。

世の中平安な日々ばかりではなく、何が起こるかわかりません。災害や疫病、経済ショック、これらに付随する様々な経済的障害について、すでにこの時代の経営者は十分すぎるほど理解しているのではないでしょうか。そういった厳しい状況にあっても決してあきらめず、いくつもの荒波の中、舵をとり船を迷わせないよう、沈めないよう必死に自社を守り抜く、経営者にはそういった覚悟が必要だと言われます。そしてこの航海を誤らず、間違いなく目的地に進める海図と羅針盤に当たるものが経営理念だと例えられます。

経営理念は創業者だけでなく、会社を継いだ者が成文化することもあります。時代によって社会、事業領域、地域の状況等は変化していきますので会社の在り方が変化するのも当然です。代々引き継がなくてはならない、変えてはいけないというものではありません。

また、経営理念は人々に納得してもらえるものでないと成立しません。「儲けることが主目的の会社」「イエスマン社員しか雇用しない」「環境のために費用をかけない」なんて意味の言葉を発表しても誰も支持しませんので、お客様も従業員も納得せず、結局その会社は成立しないということです。

あと、私が学んだ中で、「誰でも(お子様でも)わかる言葉で伝えることも大事」というのが印象深いです。何を言っているかわからないものを発信してもそれこそ意味がありませんね。難しい言葉・専門性の高すぎる言葉は伝わらないですから、できるだけ誰もがわかる言葉で表現することが大事だと思います。

有名な経営理念には下記のようなものがあります。 引用:経営理念とは?有名企業の理念30選

株式会社サイバーエージェント

21世紀を代表する会社を創る
引用:https://www.cyberagent.co.jp/ir/strategy/message/

キリン株式会社

キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します
引用:https://www.kirinholdings.co.jp/company/philosophy/

株式会社オリエンタルランド

自由でみずみずしい発想を原動力に すばらしい夢と感動 ひととしての喜び そしてやすらぎを提供します。
引用:http://www.olc.co.jp/ja/company/philosophy

※関連記事:周年記念事業とは? 目的・効果・具体例・成功の秘訣

2.経営理念と経営ビジョンの関係

経営理念は、ずっと目指し続ける、簡単にはたどり着けない崇高な目的と表現できます。簡単に到達できるなら多分経営理念ではないと思います。

一方「素晴らしいホームページを作る」「売上を2倍にする」「社員を新教育システムにより成長させる」といったものは達成すべき事業目標となります。経営計画は目的ではなく目標です。5年、10年という中長期的な目標、会社のあるべき姿を現すのが経営ビジョンと呼ぶものだと私は理解しています。

容易にたどり着けない経営理念に向かって、1年から3年程度のタームで達成すべき目標を「経営計画、経営方針」と呼び、5年から10年以上の中長期的タームで企業のあるべき姿を現すのが「経営ビジョン」と呼ぶと私は理解しています。

経営理念と経営ビジョンの関係
経営理念と経営ビジョンの関係

 

3.経営ビジョンとは

経営ビジョンは「中長期的なある時点の企業のあるべき姿(会社の全メンバーが参加して考えるとよい)」「目的ではなく達成すべき目標」と言いました。では、目標を達成させるには、いつ、だれが、なぜ、何を、どこで、どのように達成させるかを緻密に設定しないといけません。そして、期間中随時、その進捗状況をチェックして、出来ていなければどうしたら前に進めるか、多少目標を修正するかというプロセスが必要になります。PDCA(Plan計画→Do実行→Check評価→Action改善)サイクルを回すことが必要です。

 

4.経営ビジョンと周年記念事業(周年記念イベント、記念品、社史等)をリンクさせる

さて、ようやく本題の周年記念と経営ビジョンをリンクさせる提案を申し上げます。前述したように、経営ビジョンは5年、10年タームの会社の目標・あるべき姿です。周年記念も、おおむね5年、10年という節目の年にお祝いするものです。そのような社を挙げて行うイベントを社員に企画してもらうことは、会社の状況を理解・把握してもらうためにも大変有効だと思うのです。大切なお客様、活躍する仲間、チームワーク、分析力を培う多くの機会を与えてくれます。経営ビジョンの目標到達度を総括することにも役立つでしょう。お客様のご愛顧、取引先からの支持の度合いを測る機会になると考えます。

次の回で、「会社の周年記念と経営ビジョンをリンクさせてはいかがでしょうか?」のレポート(創立記念日を経営ビジョンにつなげる: 持続的な成長への道筋)は最終回となります。どんなイベント・記念事業をすると効果的か具体的にお話しさせていただきます。

会社の周年記念と経営ビジョンをリンクさせてはいかがでしょうか?part2

Update 2022年1月24日

よく読まれている記事

周年記念イベントの記念品。失敗しないために押さえるべきポイント5つ。
周年記念イベントの記念品。
失敗しないために押さえるべきポイント5つ。
品とデザインを併せ持つ パーカーIM 品とデザインを併せ持つ パーカーIM
100本以上お買い上げの方へ 大口注文承ります! お電話で詳細をお問い合わせください。TEL 0586-87-0711