・周年記念事業の挨拶状・スピーチの構成と書き方
周年記念事業では式典やイベントで挨拶やスピーチをします。さらに周年記念品にはメッセージカードや挨拶状を添えます。挨拶状やスピーチでは、長年にわたってお世話になった方々の心に響く言葉を伝えましょう。今回は、挨拶状やスピーチで使える構成と書き方を紹介します。
基本の構成は挨拶状もスピーチも「日頃の感謝」「周年記念を迎える報告とお礼」「付き合い継続のお願いとこれからの抱負」「締めの言葉」の4つの項目で構成します。記念品に添える挨拶状の場合は「記念品について」が加わり、式典の招待状を兼ねるならば「招待について」が加わります。
<日頃の感謝>
日頃の感謝は、一般的な手紙と同じです。拝啓で始まり、日頃の感謝に続きます。拝啓とは「謹んで述べます」という意味なので最初に書きましょう。手紙の始まりを「前略」で省略することもありますが、周年記念事業の挨拶状は前略を使用しません。スピーチは、日頃の感謝を伝える前に来てくれたことに対してお礼を言います。
日頃の感謝は「いつもありがとうございます」という気持ちを伝えます。例えば、企業ならば「平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます」になり、施設や病院ならば「平素は当院(施設)に格別のご理解とご協力を賜り誠に感謝申し上げます」となります。
日頃の感謝は、1行程度にまとめます。
<周年記念を迎える報告とお礼>
挨拶全体の中でも周年記念を迎える報告がほとんどの割合を占めます。挨拶状やスピーチの長さは周年記念を迎える報告で調整するようにしましょう。
例文は「当社は○周年を迎えることになりました」「○月○日を持ちまして創業から○周年を迎えます」となります。続けて長年にわたるお付き合いに感謝の気持ちを伝えましょう。例文は「これもひとえに皆様のご支援の賜物と心より感謝申し上げます」や「ひとえに皆様のお引き立てのおかげと感謝しております」になります。
周年記念を迎える報告は、会社や団体の歴史に触れることもあります。例えば「思い起こしてみれば昭和35年、横浜の地で」と創業当時の思い出に触れてもいいでしょう。周年記念を迎える報告は、日頃の感謝や締めの言葉のように形式通りに書くよりも自分なりの言葉で書いたり話した方が気持ちは伝わります。
<付き合い継続のお願いとこれからの抱負>
付き合い継続のお願いは「今後とも当社をよろしくお願いします」という意味です。例文は「今後も今まで以上に努力する所存です。より一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます」や「社員一同、一丸となってよりよいサービス提供を目指します。今後も倍旧のお引き立てお願い申し上げます」です。
<締めの言葉>
締めの言葉は「末筆ではありますが皆様のますますのご健勝をお祈り申し上げます」や「まずは書中にてご挨拶を申し上げます」です。式典やイベントの招待状を兼ねる場合は「とりあえず書中で挨拶させていただきます」という意味の言葉で締めるといいでしょう。
スピーチでは、もう一度「本日は誠にありがとうございました」とお礼を言って締めます。
<記念品について>
挨拶状を記念品に添えるときには「周年記念を迎える報告とお礼」に続けて記念品について書きます。「ささやかですが○周年の記念品を同封いたしました。ご笑納ください」や「○周年を記念してオリジナルの記念品を同封しました。お納めくださいますようお願い申し上げます」と添えましょう。
「心ばかり」という言葉は、ビジネス上ではあまり使用しません。また、高価な記念品に「ささやか」や「たいしたものではない」という言葉は金額に見合わず逆に失礼になるので注意が必要です。
<招待について>
式典やイベントの招待状を兼ねる場合は「周年記念を迎える報告とお礼」に続けて式典やイベントの案内をします。例文は「つきましては○周年記念式典を下記のとおり開催する運びとなりました。ご多用とは存じますがぜひご来臨賜りますようお願い申し上げます」になります。小規模のパーティーならば「ささやかではありますが○周年記念の祝宴を催します」としてもいいでしょう。
式典の詳細は「記書き」で箇条書きにします。
・周年記念事業で使う言葉の選び方と注意点
周年記念事業の挨拶状やスピーチで使う言葉では「正しい敬語」を使うように注意が必要です。「丁寧に」と思うあまり、丁寧過ぎる言葉や二重敬語になっている挨拶をしばしば耳にします。よくある二重敬語は記念品を送ったときに「お送りさせていただきました」という言葉です。これは「送る」に「お」をつけた上に「させていただく」とさらに敬語を重ねています。「お送りしました」や「別送いたしました」が正しい敬語です。
挨拶やスピーチは、形式にとらわれ過ぎることなく自分の言葉で思いを伝えることが大切です。基本の構成を参考にして心に響く言葉を探してみてください。
